みやびの想い(仮)

思ったことを素直に。

クラクラする職場

なんとか仕事には行けている。

ひどかっただるさも今のところ落ち着いている。

だが、マスクは年中している。

空調の風が苦手なこと、風邪をひいたりしている人ほどマスクをしないこと、そして自分がブサイクなためマスクは欠かせない。

今日もいつも通りマスクをしていた。

そして、職場のトップから話しかけられた。

「元気になってきましたか?私ももう一か月になろうというのに咳がとまらないんですよ」

相変わらず私のことを単なる風邪で休んだと思っているらしい。

そんなことを私は一言も誰にも言っていない。

だけど、風邪で休んだと思ってもらっている方がいいのだろう。

「一か月は長いですね。私も気を付けて早く治します」

そう言うのが精いっぱいだった。まだ気にしてもらえるだけいいんだろう。

 

それが午前中。午後になると職場に突然甘ったるいにおいがたちこめた。

ん、香水つけた誰かが来たか?と思った。

だが、誰も来ていない。

それで「犯人」を予想すると、後ろの席にいる人だということになった。

彼女は加湿器を焚いている。

そこに、アロマオイルを入れているのだ。

そこに今日はなんだか知らんが甘ったるいものを入れたらしい。

しかも、強烈だ。何滴入れたのだろう。あんなに広い?職場でもクラクラしてくる。

私は犯人を予想したけど、今日の朝の番組で三輪弁護士が言っていたことを思い出した。

「憶測で犯人にしてはいけない。証拠が必要」

後ろの席の人をじろじろ見られないので、その人の近くにいる同僚Fさんに昼休みにこっそりリサーチしてみた。

「あの甘い香りはあのお方ですか?」

「そうですよ~。白檀の香りがいいって、私が選んだんです。白檀ですよ、ダメでした?甘い香りっていうかお線香の香りですよ!」

いや、ダメとかそういうんじゃなくて、そもそもこういう職場でアロマとかないでしょう・・。

「ん~ダメじゃなくて、ちょっとキツイというか・・」

「風向きによってはそちらに行きますよね。でも、本人に面と向かっては言えないですよね」

あの香りの強さで私よりも近い位置で耐えているFさんを尊敬した。

というか、むしろ鈍感なのかもしれない。

昼休み前、空腹時は耐えられていた私も昼休み後はあのニオイに耐えられなくなってきた。

言っておくが、私はアロマ自体は嫌いではない。

この前も自宅でそれこそ加湿器に2滴オイルをたらして3時間ほど過ごした。

でも、一般的な職場はそういう場ではない。

あの方が社長のベンチャーでもなければ、あの方が店長をしているお店でもない。

職場にはいろんな人がいるのだ。

においに敏感な人、とあるニオイはどうしてもダメな人、そういう行為自体が許せない人もいるだろう。

今回、手は震えるし、のどは痛いし(マスクはもはや関係ない)、頭も痛いし、当然頭も働かないし、なんでこんなこと(完全に仕事以外のこと)を我慢しているのだろうか、と涙も出た。

本当に苦痛で苦痛で仕方のない5時間だった。

本気で早退しようかとも考えるくらい。

でも、帰りに二番目に偉い人に相談しようと決めて、最後まで耐えた。

相談に行くと「そう?におう??」と予想通りのとぼけた感じ。

これが本当にわからないなら、よほどの鈍感だ。

でも、とりあえず私の話は聞いてくれた。

これで改善されなかったら、明日は帰ってやる。早退してやる。

それくらい強烈だということをわかってほしい。

 

帰っていつもの入浴剤を入れてお風呂に入ったが、あの白檀のニオイが鼻について、入浴剤の香りもよくわからなかった。

何をかいでも白檀になる。

というか、白檀の香りというのはもっと本当は違うものだ。

私は実はかなり鼻が良い。とても敏感だ。

かぎ分けられる。アロマの勉強もしたくらいだ。

なので、Fさんに「白檀、わかりませんか?」みたいに言われなくてもわかる。

けど、あの香りは安物なのか何なのか、私には白檀と思えなかった。

多分香りが強すぎるのだ。

 

明日も職場に行くと、あのニオイが残っているのかな。

においに敏感な人は辛いのだ。

おやすみなさい。